バッドラ 取られた報酬

『バッドラ 取られた報酬』は、スジョイ・ゴーシュが監督した2019年のインドのヒンディー語心理スリラー映画で、スペインのスリラー作品『インビジブル・ゲスト 悪魔の招待状（英語版）』を基にしている。映画は、アミターブ・バッチャンとタープシー・パンヌが主演を務める。ストーリーは、20代半ばの自力で成功した女性、アマンダ・アブラハムを中心に展開する。彼女は、高級ホテルの部屋で、婚約者である成功したビジネスマン、アルジュンを殺害した容疑で逮捕される。 映画は、アマンダとアルジュンがロマンチックな関係にある回想シーンから始まる。彼らは結婚し、共に人生を歩むことを決意する。関係が進むにつれて、アマンダはアルジュンの女性同僚に対してますます所有欲と嫉妬心を抱くようになる。一方、アルジュンはアマンダに何かを隠しているようで、2人の関係はぎくしゃくする。 アルジュンの誕生日の前夜、2人はホテルの部屋で激しい口論となり、それが最終的に彼らの破滅につながる。激怒したアマンダは、ペンでアルジュンを何度も刺し、殺害する。その後、彼女は死体を処理し、強盗に見せかける。しかし、警察の捜査により、侵入の形跡はなく、証拠はアマンダが最有力容疑者であることを直接示している。 警察がアマンダに迫る中、彼女はアミターブ・バッチャンが演じる、尊敬されるベテラン弁護士、ニキル・ダスグプタに弁護を依頼する。当初、ニキルは、アマンダが最有力容疑者であるため、この事件を引き受けることをためらうが、最終的には職業的な好奇心から彼女を助けることに同意する。 捜査が始まり、ニキルとアマンダはアルジュンの殺害を取り巻く出来事を掘り下げていく。彼らは様々なホテルの従業員に質問し、一連の出来事を繋ぎ合わせる。アマンダはニキルに、アルジュンが見知らぬ誰かから脅迫電話を受け、襲われそうになったと説明する。しかし、捜査が進むにつれて、アマンダの話の矛盾が彼女の真の意図を明らかにし始める。 ベテラン弁護士であるニキルは、その矛盾に気づき、アマンダが何かを隠しているのではないかと疑い始める。彼は彼女に直接問い詰め、アマンダはアルジュンが結婚を解消しようとしていたことを明かす。アマンダは、アルジュンが同僚のシャリニという別の女性のために自分を捨てようとしていたことを知ったのだ。この暴露により、ニキルはアマンダの無実を証明し、アルジュンの殺害の背後にある真実を明らかにするという使命に乗り出す。 物語が展開するにつれて、アマンダがアルジュンの命を絶った理由が明らかになる。彼女は全財産を投資し、アルジュンと人生を築いてきた。そして、彼が自分を捨てようとしたことで、彼女は打ち砕かれたのだ。アマンダの動機は、アルジュンへの愛と、捨てられることへの恐怖から来ている。一連の紆余曲折を経て、アマンダはニキルを操り、自分の無実を信じ込ませ、シャリニを犯罪の罪を着せる手助けをさせる。 しかし、ニキルの長年の経験と鋭い直感は、彼がアマンダの話を完全に鵜呑みにすることを妨げる。彼は、彼女がいくつかの秘密以上のものを隠しているのではないかと疑い始める。驚くべき暴露の中で、ニキルは、シャリニを陥れたアマンダの本当の理由が、愛からではなく、怒り、嫉妬、そして復讐心からであったことを発見する。 アマンダは、以前から計画を立てており、アルジュンの死を利用して、ライバルだと信じていたシャリニを陥れようとしていた。入念に作り上げられた一連の出来事を通して、アマンダは自分の無実を装い、シャリニを犯罪から解放することを計画していたのだ。ニキルの鋭い洞察力と優れた法的スキルは、アマンダの複雑な計画を解き明かし、最終的に彼女の真の意図を暴くのに役立つ。 映画は、アマンダがアルジュンの殺害で有罪判決を受けることで幕を閉じる。彼女が警察に連行される際、ニキルは最後の評決を下し、アマンダの行動は、彼女が犯していない犯罪のためではなく、裏切られた愛に対する「バッドラ（報復）」であると述べる。