ターミネーター:新起動/ジェニシス

2029年、機械との戦いは激化の一途をたどっていた。カリスマ的な抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーは、スカイネット軍を打ち破る寸前まで追い詰めることに成功する。しかし、最終決戦を指揮するためにロサンゼルスの中心部に乗り込むと、未来への不安が徐々に彼の心を蝕み始める。 抵抗軍のトップハッカー集団であるTECOM（テクノロジー・エクスプロレーション・アンド・コマース）からの情報で、スカイネットによる衝撃的な新戦略が明らかになる。機械たちは、ジョン自身に対する二正面作戦を企てていたのだ。過去と未来からの同時攻撃。この事実は、彼の側近たちに不安を掻き立て、リーダーがかつてないほどの困難に直面しようとしていることを悟らせる。 抵抗軍の高官であるダニエル・ハロランは、ジョンの中に広がる不安をますます懸念するようになる。ダニエルは、ジョンが抵抗軍に参加した当初から彼を知っており、彼の行動の変化に気づき、差し迫った大惨事を防ぐためには何か手を打たなければならないと考える。この危険を軽減するために、ダニエルはTECOMのエージェントであり、天才児であるマイルズ・ダイソンの娘、サラ・コナーの記録からデータを取得するよう、少数のチームに命令する。彼らがサラから受け取ろうとしている情報が、人類にとって潜在的に破滅的な未来の出来事を意味しているとは知る由もなかった。 データ回収ミッションは予期せぬ展開を迎える。T-800（T-102型）の生産ラインから送られた重武装したターミネーターの一団が、彼らに迫っていたのだ。その生産ラインはスカイネットの死んだ生産ラインだと考えられていた。液体窒素で強化されたアーノルド・シュワルツェネッガーのクラシックなターミネーターと完全に同じではないが、より恐ろしく効率的だ。チームはなんとかターミネーターをかわし、ミッションを放棄して命からがら逃げ出す。 ジョンは、抵抗軍の中に裏切り者がいるのではないかと疑心暗鬼になる。スカイネットの新たな戦略は、内部からの情報提供によるものだと考えたからだ。とりわけ、スカイネットの攻撃の仕組みが複雑であり、過去と未来の両面から抵抗軍のリーダーであるジョンを標的にしているため、その疑念は強まる。スパイを暴くため、ジョンは危険を冒すことなく脅威に対処するため、標的が15歳になった時点で時間を凍結することを決意する。 自分自身の時空間ループの中で、2014年のジョンは9歳のジョンの人生に介入し、将来の標的に直接導く一連の命令を下す。これは「15歳のジョン」の命令が、25歳のジョンに異なる秘密の未来を監督させることが目的であることを明らかにする。すべては、15歳の自分が守ることができなかった脅威を阻止するために設計されたものだ。したがって、過去でスカイネットと戦いながら、若いジョンはスカイネットの攻撃から自分を守る防御線を確立するために、未来に向かって時間と競争しているのだ。 時間がほどけ、現実が再び姿を現すと、25歳のジョンの次の作戦段階のために1930年代に飛び込む。そこで彼は、ロサンゼルスと、より重要な時空間フィールドを保全するために最も近いタイムラインを維持するために、その時代の後半のロサンゼルスに入っていく。若い25歳のジョンは、核災害を防ぐために必要なインフラを形成する手助けをする。 彼の現在の体、すなわち90歳の守護者は、彼の実際の25歳の若い姿を現在の人生から隠蔽し、過去に15歳の時に与えられた手順を開始させる。密かに自分の身を守ることに成功したジョンは、90歳の老体で完全に目を覚まし、人生における過去の過ちと今日からの教訓を理解する。それは、たとえ2029年に抵抗軍がゴール目前に迫っていたとしても、油断はできないということだった。